Hjemkomst:『Brodsky Tune』のこと

『Brodsky Tune』について元ネタがあるのは、『Wild Seed』の日本盤の説明にも記載されていましたが、元は Joseph Brodskyの『Bosnia Tune』という詩に曲をつけたものです。これは、朗読したものです。

こちらがモートン版。

見る限り、詩と歌詞はほぼ一緒。3つめのフェーズの”People die”がない代わりに、『Ah,,,,,Ah,,,, let me know』が追加されてるくらいでしょうか。(以降、3つのフェーズ毎に繰り返し)

『Hjemkomst』によると、この曲は弟のHåkon Harketが兄であるモートンに勧めたものだそうで、歌詞(というか詩)を読むと、平和に暮らしている人達の日常とそこから遠く離れたところでの戦争の陰惨さを対比させてるのがわかります。詩ではただただ淡々と悲惨さを増していく内容に対して、モートンは『Let me know』という叫びを追加しています。このことについては、現時点ではモートンの言葉は出てきていませんが、これまでの記事やインタビューを読むと、東ティモールや環境問題に対して「自分という存在によって多くの人に知って貰える」ということを意識していたようですから、そうした悲惨な状況についてもちゃんと教えてほしいというモートンの切実な気持ちなのではと思いました。

ところで、この曲、当初のタイトルは『Time will pronounce』だったそうで、MTVライブでは当初のタイトルで演奏をしていました。

なんと貴重な。羨ましいぞMTVヨーロッパ。(日本は日本で80年代にはかなりおいしい思いをしましたが)。

投稿者: Tomoko

1985年7月4日、期末試験の直前で部活が休みだった日に、たまたまみたテレビ神奈川の「ミュートマ」で『Take On Me』を見てモートンに落ち、8月25日にアルバム発売というので誕生日プレゼントにしてもらって、モートンの声の多才さに感動。その後、タイトルを最後に言うタイプのラジオで「この声綺麗」だと思ったら「I've been losing you」で、これまたモートンだったことから、自分にとって最高の声だと確信。2010年の解散に伴い、翌年からノルウェー語を勉強しはじめ、現在はMCは聞き取れるようになりました。2022/05/20発売の『a-ha THE BOOK』で、モートンのソロについて書かせていただきました。

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