「歩くスピリット」の元ネタ記事発見

もう、随分前になりますが、モートンの「歩くスピリット」というのを一部訳したことがあります。
当時、意味わからんと言われていたインタビューです。

先日、ネットサーフィンしていたら、その元となるインタビューをみつけたので訳しました。
その時、検索したところでは、ユーリズミックスのアン・レノックスとの共同会見前に、この話をしたとされていたのですが、実際にはおそらく、この下にある
会見こそが初出のようです。

「歩くスピリット」の記事ではRoenborgを調べたときには「城」が出てきたのですが、この記事によると、どうやらサッカーチームのようです。
以前に一部訳した「歩くスピリット」についても、(当時は長すぎて断念しましたが)今なら訳せそうなので、あとで訳してみようとは思います。

以下、記事にもあるように2003年の記事です。

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Du er den ene (You are the one)

『テレビではいつも、太陽が輝いている』、モートン・ハルケットは歌う。
彼がまるで日射病にでもかかったかのように話すのはそう珍しいことではない。
(2003年11月14日 SIMEN V GONSHOLT)

それはシンプルなサインだ:『Stay on these roads』においては、たとえば『Out of blue comes green』という曲で、『Lifelines』なら『Orange on Apple Trees』の『Birds that mate with bumlblebees』という一節に。ミュージックビデオ『You Are The One』(1988年)では、モートン、マグネそしてポールが、水兵の服装をして、一人の女性を間において手に手を取っているシーンにも見ることができる。

別の言葉で言い換えるのなら、『a-ha自体を理解するのは、簡単ではないときもある』ということだ。
Trondheimでの11月3日週のコンサートの前に、a-haは『ロシアツアー2003』を終え、モートン・ハルケットはラディソンSASホテルにおいてトロンデラーグプレス委員会のカンファレンスに参加した。マグネ・フルホルメンは、起き上がれず、ポール・ワークターは、モートンによると『急性マスメディア不振』により、欠席となったらしい。
そんなわけで、ボーカリストが参加することになった。最近出した、彼のスペルト小麦のオリジナルパンについて話すのかもしれない。
まずは、a-haのバンドとしての将来から始まり、ソロプロジェクトについて、そして、なぜTrondheimをコンサート場所に選んだのか(『そうだね、僕も知りたいよ』とはモートンの弁)について話した。その後、彼はロシアのジャーナリストから、チェニジアの扮装について問われた時などに、(冒頭に述べたような)謎かけのようなことになった、モートン・ハルケットはプレスカンファレンスに『そういった場であること』を難しくさせるようなことを言ったのだ。

Under Duskenという学生新聞のジャーナリストである18歳のAnja Dnielsen Stabelは、とても残念だった評価した。

「そういう状態であるべきでなかったのに」と、彼女は言う。

以下、プレスカンファレンスの概要だ。

モートン・ハルケットは、コンサート前の時間について、こう語った。

モートン・ハルケット:「僕はよく、幽体離脱したみたいになるんだ。そういうときは、あまり気分がよくないんだ」
NRK Kveldsnytt:「今も?」
モートン:「ああ。今もわかれてるよ。でも、今は集中する必要ないかららね。実際、興味のあることについてだったら、こんな風にはならないし」
Under Dusken:「あなたにとって、解決すべき興味のあることはないの?」
モートン:「はは。君の言うことではないよ」
Under Dusken「あなたが情熱を燃やすことはなんですか」
モートン:「それは、このフォーラムには適さない話だけど、まあ、ちょっとはね。付け加えずにいうなら、僕は、現実の世界というのはもはや存在しないかもしれないと思ってるんだ。それが僕が最近ずっと考えていることさ」
TVトロンデラーグ:「Matrixみたいに?」
モートン:「そうだね、あれはそのうちの一種の枝葉のようなものだね」
TVトロンデラーグ:「じゃあ、サッカーとかは?」
モートン:「は?違うよ、これはより重要な一歩になるんだ。今あるもののいついて、僕らはまず見つけ出さなければいけないんだよ」
TVトランデラーグ:「でも、あなたはRosenborgのサポーターですよね」
モートン:「違うよ、今はサッカーのことを話してるわけじゃないんだ」

会場が穏やかな笑いに包まれた。NRK Kveldsnytt(NRK夕方のニュース)が、話を引きつぎ、モートンが「想像の景色の中で動いているということか」と質問した。

モートン:「これは実際問題、信仰の話ではないんだ。これは、”無”についての論理的思考の探求なんだ。つまり、無というものの概念についてだ。なぜなら、無はこの世界に存在するからこそ、僕はこの世界が本来どういうものであるかを理解できない。なぜなら……端的に言うと、虚脱は無に対してある。もし、君がそれを似たようなものに押し込んだりするのなら、全てはそこの土台となってしまう」
NRK KVELDSNYTT:「それがあなたがここのところ考えていることなんですか」
モートン:「そうだね、僕は立ち止まって考えるんだ。僕は別に何かについて断言したいわけではない。でも、僕は、物理的なものがどのように存在しているかということを理解できてないわけだ、結局は。僕はある一つの立場からなら、理解できる。たとえば、全てが麦だったらとか。それなら理解できる。けれど、物理的な要素というものは、それそのものが、説明することができないものだ。僕たちはそれを意識していない、ただ、経験してるだけだ。(その経験自体)意識してしていることではない。。それはただ、現実的にその方法で関係を結んでいるだけのこと。無とは魂だ。見て意識できるものというのは、魂の器なんだ」

プレス責任者:では、最後の質問になります

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投稿者: Tomoko

1985年7月4日、期末試験の直前で部活が休みだった日に、たまたまみたテレビ神奈川の「ミュートマ」で『Take On Me』を見てモートンに落ち、8月25日にアルバム発売というので誕生日プレゼントにしてもらって、モートンの声の多才さに感動。その後、タイトルを最後に言うタイプのラジオで「この声綺麗」だと思ったら「I've been losing you」で、これまたモートンだったことから、自分にとって最高の声だと確信。2010年の解散に伴い、翌年からノルウェー語を勉強しはじめ、現在はMCは聞き取れるようになりました。2022/05/20発売の『a-ha THE BOOK』で、モートンのソロについて書かせていただきました。

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