モートンが、『True North』のプロモで、BBCのラジオ『The Afternoon Show』に出演したそうです。
こちらのラジオのリンクは残り29日間有効だそうなので、いずれ聞けなくなってしまいますが、youtubeにアップロードしてる方がいらっしゃいました。
ラジオの声を聞いて一つ安心したのは声が戻っているということ。コンサートの様子で戻ってきてるのはほぼ確信していましたが、昨年より良いのではないでしょうか。以前にRiricoのラジオで流れたモートンのインタビューの声は、ちょっと嗄れていました。今回はいつもの、よく聞くモートンの声に戻っていて良かったです。内容については英語なのでみなさんで頑張っていただければ……。ただ、今回のインタビューでも思いましたが、『True North』はマグネ中心のプロジェクトですが、そこで扱う地球についての問題は、モートンにしてみればずっと気に掛けていたことであって、特別なことではないのだろうなと。マグネが強く訴えかけるほど、モートンのすごさを感じてしまいます。(モートンファンだから仕方ない)
さて。映画『True North』でも扱われていた気候変動の話。それには二酸化炭素排出量の話が絡んでいるのは、前回の映画感想でも書きましたが、その中でも、一番にモートンが取り組んでいたのが「電気自動車」の件です。これは、以前のスタヴェンゲル大学でのイベントでも出ていましたし、『a-ha THE BOOK』のモートンのソロ活動のところでも一部、書かせていただきました。
その活動の初期、モートンとマグネはノルウェーで初めて「電気自動車」を輸入してその写真を撮るのですが、その時の写真と同じ構図で撮った今の写真が、マグネのインスタに掲載されました。
元ネタの写真がこれです。

モートンのテンションがもっと高くないと!と思ったりもしますが(笑)、だいたい同じですね。
それは兎も角、マグネがインスタのコメントで1998年?と、ハテナマークをつけているので、うちにある現スタヴァンゲル大学の教授Harald N .Røstvik著の「Eksil」、それと以前に出たØljan Nilssen著のモートンの自伝「Hjemkomst」で調べてみましたが、なぜか購入したという記述と写真がみつからず…。ネットで検索してみたところ、こちらによると、1989年だそうです。
さて、1989年といえば、Harald教授曰く、こうして(電気自動車を購入したりして)電気自動車をプロモーションするも、なかなかノルウェー国内での風当たりは強かったようで、そんな中、モートンは理解力にすぐれていて、こんな発言をしてくれたんだとか。…
僕たちは、これから時間的にも・空間的にも長い目で見なくてはいけない。アンドレ・マルローの「人が未来について多く語るとき、それは既に過去の一部となっている」という言葉を覚えておこう。きっとすぐに、自動車産業は電気自動車を生み出すだろう。(僕たちの)ターゲットは、環境を意識している次世代の若者、そして(環境問題について)罪悪感を感じている大人になるだろう。僕たちが今やっていることが、将来の市場の土台となるものに影響を与える。こうして話したり、状況を指摘したり、可能性を示す事がだ。僕たちは諦めてはいけないんだ。
『Eksil』Harald N .Røstvik著
アンドレ・マルローのその言葉は残念ながら検索でひっかからなかったのですが。どうでしょう、私はこのモートンの言葉に、映画『True North』の短いモートンの言葉に通じるものを感じました。なんというか、モートンは割と行き当たりばったりというか直感的というか、そんな感じに見えるけど、実は一本自分の道筋をまっすぐ歩いていて、その上で何手も先のことを(経験に裏付けされた)直感で行動してるように思えます。だからこそぶれないというか。1989年のモートンも、2022年のモートンも、今やることが未来に繋がるのだという視点に立ち続けているんですね。