【翻訳挑戦】セートレからの美しいポップミュージック

http://www.dt.no/kultur/vakker-popmusikk-fra-setre-1.8377702
キャッチーで、エレガントでよく出来た耳に心地よいポップだが、新たなチャレンジはない。

モートン・ハルケットは、1995年以来となるヒットの可能性がぎっしり詰まった、最も商業的なソロアルバムを作った。
アルバムのオープニングを飾る、タイトル曲『Brother』はスペルマンアワードでのお披露目後、高く評価され、ラジオで大ヒットしている。
続く4曲は、『ワイルドシード』リリース以来、最もキャッチーな曲だ。
ラジオでヒットしそうな『Do you remember me?』 『Safe with me』『Whispering Heart』、そして『Heaven Cast』のことだ。
これらは、キャッチーでエレガントで、よく出来ていて耳に心地良いポップだ。
だが、チャレンジのある曲ではない。

アルバムは、幸いなことにハルケットの別の側面も見せている。
たとえば、美しいバラード『There is a place』(ピアノとチェロの伴奏のみ)、加えて『Oh What A Night』、『Can’t Answer This』は広大な旋律をもっている。
最後の曲『First Man To The Grave』は、その中でも更に際立っている。
このバラードはOle Sverre Olsen一人で書かれたもので、彼の暗い歌詞とトゥワンギ・ギターでのアレンジ、旋律をもち、スエーデンのバンドWeeping Willowとも違うマカロニ・ウエスタンの雰囲気を醸し出している。

『Brother』を素晴らしく歌いあげているモートン・ハルケットは、今まで、キャッチーでかつラジオでかかる曲で売り上げを伸ばしてきた。
しかし、このアルバムのハイライトである、『Brother』(人間関係に関する歌詞を持つ)、『Oh What A Night』『First Man To The Grave』は今までの成功パターンとは全くことなったものとなっている。

次のシングル『Do You Remember Me?』は、記憶に残りやすいアコースティックのギターリフを持つ。アルバムのうち、『End of the Line』だけは、非常に退屈な曲だ。

我々は、彼がHurumのサートレに長く住んで以来、ハルケットをこの地のアーティストとして認めているが、1987年にa-haとしてのDrammenホールでの4回の大きなコンサート以来、彼のここでのライブは行われていない。

幸いなことに、彼は8月22日(金)に開かれるDrammen Elvefestivalへの出演が決まっており、我々はそこで、6番目のソロアルバム『Brother』から、いくつもの曲を聴くことが出来るだろう。

ソロとしてのキャリアは1993年の『Poetnes evangelium』から始まった。
この歌詞は詩をベースにしており、その後、『A Kind of Christmas Card』と『Spanish Steps』のヒットを生んだ『Wild Seed』(1995年)と続いた。
前回のアルバム『Out Of My Hands』(2012年)は、あまり評価がよくなく、VG-listen(ランキング)入りは、長く保たなかった。

しかしながら、ハルケットは『Brother』で、スエーデンのプロデューサーPeter Kvintとの共同作業を続け、また、10曲のうち9曲は、Peter Kvintとモートン自身、そしてノルウェー南部の作詞家、Ole Sverre Olsenとの3人で作っている。
全ての曲はクリスチャンサンドで書かれ、ストックホルムのKvint Studio Brunで録音された。
Kvintはコーラス、ギターとベースを、Per Lindvall(90年代a-haとツアーをまわっていた)がドラムを担当している。
Kvintは、他にもブリトニー・スピアーズ、,ヘザー・ノヴァ、ナターシャ・ベディングフィールド、イングリッド・オラヴァ、イダ・マリアとも仕事をしている。

投稿者: Tomoko

1985年7月4日、期末試験の直前で部活が休みだった日に、たまたまみたテレビ神奈川の「ミュートマ」で『Take On Me』を見てモートンに落ち、8月25日にアルバム発売というので誕生日プレゼントにしてもらって、モートンの声の多才さに感動。その後、タイトルを最後に言うタイプのラジオで「この声綺麗」だと思ったら「I've been losing you」で、これまたモートンだったことから、自分にとって最高の声だと確信。2010年の解散に伴い、翌年からノルウェー語を勉強しはじめ、現在はMCは聞き取れるようになりました。2022/05/20発売の『a-ha THE BOOK』で、モートンのソロについて書かせていただきました。

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