http://www.morten-harket.jp/?p=1161に、Herre i drømmenの歌詞訳を書いています。
この歌詞、最初の段落では「君の夢の中の紳士は誰?」と聞いているのですが、答えとなるであろう後の段落では「僕の夢の中の紳士は君だ」となっているんですよね。
この「君」は、「僕」なのか?と素朴な疑問がわきあがったので、ご本人(REM氏)に聞いてみました。
―最初の段落と最後の段落は、疑問と回答のようにみえるけど、疑問文では「君の夢の中」だったのが、回答では「僕の夢の中」になってますよね?
この「君」は、夢の中で「夢の体を手に入れ、十分な強さを持った」自分のことですか?
(でも、夢の外(現実)では、夢は破れてしまっていたり、夢を諦めていたりするとか)
答えはYESでした。で、「ここから訳したらいいよ」ということで、「僕の夢」になっているバージョンを送ってもらいました。
「夢を食い尽くした」で思い浮かべたのは、オスカー・ワイルドの獄中記にある一節です。
「私は全ての快楽の実を味わいつくした。だからこれからは全ての苦痛の実を味わい尽くすことになる」
ワイルドはこれが、芸術というものだというようなことを言っていました…。
では、夢を食べ尽くしたら、その代わりに食べる(味わう)ものは何になるのでしょう。現実?
この詩、元となる詩は最初の二段落目まで(凱旋するところまで)で、疑問文だけで終わってます。
ということは、夢を食べ尽くす部分とか回答となる部分は、歌詞になってついた部分なので、ブックレットでは、歌詞のところがHARKET/REMとなってます。そう考えると、元の疑問詞に対するモートンなりの回答とも読めますね。