その1からの続きです。
(2023/12/3 見直し・一部修正)
ー最近、この時期あなたが様々なことに手を尽くしていたことについての本が出ましたね。
たとえば、
Morten:うん、あの(言いかけ)
ー(スルーして)a-haが休止して、あなたはソロアーティストとして、一部哲学的な・精神的な歌詞を含むアルバムをリリースしました。
更に環境問題に尽力し、突如、East Timorについても関心を寄せました。
Morten:うん
ーそれで聞きたいのですが、メディアが
「僕は君たちに与えられるようなポップス曲も、ポップスターとしての会話も持っていない」
と言っていたと報道していましたが、あなたはどのようにして、この経験を受け入れたのでしょうか。
Morten:僕は25年間の間、東ティモールでおきたことについてはとても痛ましいことだったと思っている。
それはとても心に刺さる発見だった、これは、他のどんなことよりも僕を強く促した、ハードな発見だったんだ。
自分の中では、花火のような強い反応があった。僕は受け入れられなかった。
何かをする必要を感じたんだ。何かはわからなかったけど、でも始めたんだ。
僕にはわからないことだったけれど、でも始めたんだ。
僕はインタビューはお断りしていた。いつも通りね。
はじめて、そのことを聞いてほしいと言われたとき、僕は殆ど興味が無かった。
理解してみたら、それは興味深いことだったんだけどね。
もし、世界で一番おいしいオレンジジュースがあるとして、それをミルクのコップで入れられたら欲しいと思わないだろう?
ーあなたはずっとこんな大きな道徳意識をもっていたんですか
Morten:そうだね、環境問題に関する尽力と、自然とメカニズムについての興味はね。それは日常生活のスタイルだから、常に持ち続けているよ。
僕にとって、何が起きているかということに気をかけることは、ごく自然なことだから。何もあたらしいことではないよ。
1985年からずっとそうだった。僕たちは座ってデータをみてるだけだけど、気がかりは変わらないよね。
ー今は環境問題について、どのような関わりをもち、急を要する疑問について、どうとらえていますか。
環境問題について、時間を取ったりしていますか。
Morten:そうだね。わかったよ。僕は、こういった課題を早急に切り離すためには、答えに向かってただ走るのではなく、ジョギングである必要があると思う。
(管理人註:急がばまわれではないですが、ペースを保って走るということだと思います)
全てをもっていかなくてはいけない。僕たちは、何かをするときには、次にどうすべきかということもまた、考える必要があるんだ。環境問題に対して、疑念を持つ人たち、環境問題の否定論者に対しては、僕は、時間を取るつもりはないんだ。彼等は、近いうちに自滅していくだろうからね。
僕たちは、今チャンスがある。僕らは、これまで人類が経験したことのないレベルで協働していかなくてはいけない。
僕らは今、これまでにはなかった新しい局面にいる。
僕たちには、持って生まれた才能も、道具もある。でも、これは一緒にやるための意志と才能だ。
僕たちは、今日の、工業と社会におけるネットワークをもって、ことに当たらなくてはいけない。
これは、僕たちにとっての、唯一のチャンスなんだ。
バラバラになるような形式では、可能性は沈んでしまう可能性を…船を沈めることになると、僕は思う。
(拍手)
本はまだ届いてないので読んでいませんが、本に記載されているか気になっているのがまさに、Lindmoの聞いた「今、何をしているか」「どう思っているか」でした。ちょうど世界では、スウェーデンの少女による「環境問題、30年で全く解決してないの、どうしてくれるのよ!」という問題提起が話題ですが、モートンの考えていることがわかってよかったです。
アプリにもなった、a-ha VRコンサート(実際のコンサートを録画してVRモードで展開する)の協賛にはNorsk Hydro(アルミニウムと再生可能エネルギーの会社)がついていました。また、有名な話ですが、ノルウェーで電気自動車を最初に購入したのはモートンとマグスです。うちにある別の本(逃亡者)によると、80年代の来日のときから、ソーラーパワーについての啓蒙をしている人と一緒に来日していますかし、当時のインタビューで環境問題について語っていた記憶もあります。モートンがインタビューで答えているように、環境問題については85年当時から気に掛けていたのでしょう。
工業とネットワーク、社会が一つとなれるのが今の時代だというのは、まさにその通りですよね。
(追記)この記事は基本、NRKの字幕をベースにし、聞き取れた箇所をプラスしていましたが、聞き取れる箇所が増えたことと、当時の記事を発見して字幕部分では理解できなかったことが補足されたため、修正しました。一部文脈的におかしいと感じていたことについて、解決出来て良かったです。今が環境問題に取り組むチャンスだというのを、2019年当時言っていたことを考えると、『True North』はその延長線上にあるのだと改めて思います。(2023/12/3)