a-ha, MTV Unplugged への道

これは、以前一部を掲載した、aftenpostenの記事の続き、MTV Unpluggedに出演するまでの話の部分です。

有料版なのと、一部同じ事の繰り返しもあるため、ピックアップします。

MTB Unpluggedは、1980年代終盤に世界最大の音楽チャンネルで、ひっそりと始まった伝説的なコンサート番組だ。
90年代の初めには、数百万枚のアルバム売り上げを達成している。
ポール・マッカートニー、マライア・キャリー、ブルース・スプリングスティーン、ボブ・ディラン、ジミー・ページ&ロバート・プラント、ニルヴァーナ、オアシス、アリス・イン・チェインズ、アラニス・モリセット等、トップミュージシャンが次々と出演している。
1992年にはエリック・クラプトンが、自身の「Unplugged」アルバムを1000万枚売り上げており、その年のグラミー年間賞を受賞している。
しかし、a-haは今まで一度も出演してこなかった。

(管理人注:モートン自身はギリシアで行われたScorpionsのMTV Unpluggedにゲスト出演しています)

というわけで、今までa-haはこの番組には出たことがないし、アコースティックというのをやってこなかったことについて、マグネが答えています。
というか、今回の部分の回答は、マネージャの部分以外は、全てマグネ(マグス)によるものです。

「僕は、今回の仕事を受けるにあたって、キャリアとの間に充分な距離があると思わなかったんだ」

「僕らの中では、ずっとやりたがっていたメンバーはいたんだ、でも、悉く失敗してしまってね。何度も、最後には『a-ha以上にはなりえない』って言う羽目になった。
2005年から進めてきて、あるとき誰かがダメだってなると、他の誰かもそうなって。最後には、誰もできなくなってしまった」

次に、MTV Unpluggedのプロジェクトについて。

MTV関連の話は、昨年の秋にスタートした。マネージャーのHarald WiikはMTVとやりとりを始めたが、当初は難航した。
まず、どこで演奏するかということだ。

「私は、ロンドン郊外のテレビスタジオが良かったんだが、バンドが拒んだんだ。彼らはアマゾンか、ブラジルの都市ベレンが良いと言ってね、だが、それは難しかった。そしたら、マグネが何かしら『ノルウェーの』でやりたいと、スターヴ教会とか、でもそれはあまりにも小さすぎた。そこでモートンは、観覧者として『The Sun Always Shines On TV』の人形を使った方が良いと言い出した。最終的には、Giskeというとても面白い場所でやることになったんだ」

そして、Take On Meのアコースティックバージョンについて。

Larsより力強い音で、Take On Meをアレンジしたが、バンドのメンバーは全員一致で拒否した。
その代わり、曲は核心を残し抑えた感じの曲になった。ノルウェーのポップミュージックの代表的な曲は3分間の魔法となった。

「『Take On Me』については、ずっと警鐘が鳴っていた。でも、a-haから射し込む光がこの曲を、みんなが今まで聞いたことのないものにしたんだ
どこか切なげでメランコリックなものに」
「僕ら3人がその曲を他のとは違ったものだという魔法を使うことで、みんなはそこに価値を置くようになる。
 シンプルに、そういう雰囲気になっていくんだ。そういう状態だったからこそ、僕らはこのヒットリストを超えられないという曲になった。」

『Take On Me』が更に大きなものになっても、a-haにとっては他とは違う特別な曲で有り続けてはならない。

「どこか切ないトーンで、ブルースではなく、でも僕らの曲のメランコリックな雰囲気のあるもの。僕らの曲の中で一番ポップな曲を(アコースティックで)聞かせるのは、第三者目線で見てもクールだし、『変』じゃない」
「もともとあったものなんだ。影響を及ぼす可能性はある、聴衆に咳き込ませる以外の可能性もね」

『Take On Me』がa-haにとって特別なものだったからこそ、みんなが特別に思い、だからこそ超えられないという状況から、
このアコースティックライブで一歩進んだというところでしょうか。
私もこの曲は特別で、何かの折にふわっと聞こえてきたりすると、その時の悩みとか、それこそ「魔法のように」一時的に消えてしまったり
疲れが飛んで、仕事に集中できたりします。
でも、特別に思いすぎるとそこを超えられないというのは、確かにある気がしますが…これをマグスが言うというのが、ちょっと面白く感じました。
これまで、この手の「ちょっとスピリチュアル入ったこと」ってモートンの専売特許だったと思うんですよね。
今回「魔法」も散々使ってますが。マグスが『Take On Me』をとっても特別に思っていたことは、今までのインタビューでも感じられてはいましたけどね。

『Take On Me』もそうですが、『Foot Of The Mountain』も、マグスの関わった曲にあるキーボードの「キラキラしたリフ」が凄く好きです。
a-haの良さはメランコリックな曲だという評価は承知の上ですが、私はマグスの曲のキラキラが好きです。
メランコリックとキラキラの絶妙なバランスが。

それにしても、ここまで言われると一刻も早く『Take On Me』が聞きたくなります。新曲もあったらしいですが、それ以上に。
本当に日本のMTVチャンネルで流してくれると良いのですが。

ところで、個人的にツボったのはマネージャーがロンドンでのライブを推してるのに、アマゾンだのブラジルだの言った挙げ句(っていうか、日本出してよ-)、「スターヴ教会がいいよ!」「収容数が少ない?じゃあ、観衆はシャイン・オン・TVのマネキンでいいじゃん」というマグスとモートンのやりとりですね。
スターヴ教会だったら行っていたかも(笑)

投稿者: Tomoko

1985年7月4日、期末試験の直前で部活が休みだった日に、たまたまみたテレビ神奈川の「ミュートマ」で『Take On Me』を見てモートンに落ち、8月25日にアルバム発売というので誕生日プレゼントにしてもらって、モートンの声の多才さに感動。その後、タイトルを最後に言うタイプのラジオで「この声綺麗」だと思ったら「I've been losing you」で、これまたモートンだったことから、自分にとって最高の声だと確信。2010年の解散に伴い、翌年からノルウェー語を勉強しはじめ、現在はMCは聞き取れるようになりました。2022/05/20発売の『a-ha THE BOOK』で、モートンのソロについて書かせていただきました。

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