Herre i drømmenのこと

http://www.morten-harket.jp/?p=1161に、Herre i drømmenの歌詞訳を書いています。

この歌詞、最初の段落では「君の夢の中の紳士は誰?」と聞いているのですが、答えとなるであろう後の段落では「僕の夢の中の紳士は君だ」となっているんですよね。
この「君」は、「僕」なのか?と素朴な疑問がわきあがったので、ご本人(REM氏)に聞いてみました。

―最初の段落と最後の段落は、疑問と回答のようにみえるけど、疑問文では「君の夢の中」だったのが、回答では「僕の夢の中」になってますよね?
この「君」は、夢の中で「夢の体を手に入れ、十分な強さを持った」自分のことですか?
(でも、夢の外(現実)では、夢は破れてしまっていたり、夢を諦めていたりするとか)

答えはYESでした。で、「ここから訳したらいいよ」ということで、「僕の夢」になっているバージョンを送ってもらいました。

「夢を食い尽くした」で思い浮かべたのは、オスカー・ワイルドの獄中記にある一節です。
「私は全ての快楽の実を味わいつくした。だからこれからは全ての苦痛の実を味わい尽くすことになる」
ワイルドはこれが、芸術というものだというようなことを言っていました…。
では、夢を食べ尽くしたら、その代わりに食べる(味わう)ものは何になるのでしょう。現実?

この詩、元となる詩は最初の二段落目まで(凱旋するところまで)で、疑問文だけで終わってます。
ということは、夢を食べ尽くす部分とか回答となる部分は、歌詞になってついた部分なので、ブックレットでは、歌詞のところがHARKET/REMとなってます。そう考えると、元の疑問詞に対するモートンなりの回答とも読めますね。

投稿者: Tomoko

1985年7月4日、期末試験の直前で部活が休みだった日に、たまたまみたテレビ神奈川の「ミュートマ」で『Take On Me』を見てモートンに落ち、8月25日にアルバム発売というので誕生日プレゼントにしてもらって、モートンの声の多才さに感動。その後、タイトルを最後に言うタイプのラジオで「この声綺麗」だと思ったら「I've been losing you」で、これまたモートンだったことから、自分にとって最高の声だと確信。2010年の解散に伴い、翌年からノルウェー語を勉強しはじめ、現在はMCは聞き取れるようになりました。2022/05/20発売の『a-ha THE BOOK』で、モートンのソロについて書かせていただきました。

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